全ての居酒屋はトイレの中に大きな鏡を置くな

ない文章力を振り絞って恋と退屈について書きます

書くことがない

書くことがない。体調が悪い。うどんを食べながら泣いた。はじめてのおつかいを見ながら泣いた。あの頃は良かった。なにかしたら褒めてくれた。家の近くのセブンイレブンまで買い物に行けば祖母がご褒美に飴をくれたし、褒めてくれた。母親も父親も喜んでくれた。偉いねと言ってくれた。僕もきりん組になった時は嬉しかった。でも同じ歳なのに俺より少し早く生まれた俺の幼なじみは俺より先にぞう組へ行った。あのシステムはなんだったのだろうか。

話は戻るが褒められるためにおつかいだってやった。ゲームの片付けも1人でちゃんとやった。宿題は嫌いだったけどテストでは百点を取った。エラーっぽいけどヒットを打った、フライを捕った。友達が出来た。そんな一つ一つで僕は褒められていたんだということをはじめてのおつかいを見て思い出した。それで良かった。今の僕はなんだ、何も出来ない。店員さんにレシートいらないですってちゃんと言えない。上手く笑えないし人とうまく話せない。目も合わせられない。なんだ。なんだよ。どんなに仕事を頑張っても別に褒められない。ただ毎月決まった日に無機質にお金が振り込まれるだけ。君らは今素晴らしい時間を送っているんだ。一生そのオンエアを録画して取っておくんだ。そして君が大人になった時、親になった時に見るんだ。もし俺も出てたら絶対そうしてた。素晴らしいぞ、素晴らしいんだ。君はすごい。ひとりでちゃんとおつかいできている君はすごい。でも俺も1人でお使いできるし、一人で性処理もできる。俺の方がすごい。